担当している主な業務
主に通信キャリアの伝送路設計に従事しています。簡単に言うと「つなげる仕事」ですね。
例えば、私たちがスマートーフォンなどで使用している5G回線。端末から通信をつなげると必ず近くの局舎のルーターにつながるのですが、そこから局舎のビル同士の間をつないで大きなネットワークを形成します。ルーターを結ぶことで点が線になって、線が面になるんです。 その「面」を私たちは作っているんです。
日本全国、遠くは沖縄の離島までも5G回線が引けるようネットワークを構築しています。
日々な動きとしては、クライアントの詰め所にて主に光通信用の伝送路の物理設計をはじめ、通信速度が遅い旧伝送路を4G網や5G網へ線路変更したり、需要が高い伝送路区間の増強、ネットワーク強度が低い伝送路の再設計、自然災害による被災区間の復旧などお客様からのご依頼に応じて様々な対応を行っています。
入社のきっかけ
昔は大手印刷会社の銀行同士をつなぐための部署で汎用機という大きなコンピューターのSEをやっていました。
その後、その汎用機が時代とともに小さくなって皆さんご存知のルーターになっていくんですが、それからはずっとルーター専門のSEとしてやってきました。コンビニでお金を降ろすことができるようになったのも元々は私たちの仕事です。
ですので、ずっと「つなぐこと」を専門にこの畑でやってきました。
一度事情があってセミリタイアしたのですが、東日本大震災が起こった年に佐藤社長(WPC代表)とご縁があり、東北3県のネットワークがズタズタになっていてそこを復旧させる仕事があるということで話をいただきました。これはとても意味のある仕事でお金じゃないなと思い、自分がしっかり復旧させてたいという思いで業界に戻って来た感じです。
この仕事の難しさ
仕事としては完全に任されるかたちです。お客様からは「こことここの間が切れたからつないで欲しい」という依頼が来るのですが、切れたところはそのままつなぐことができないので、別のルートを考えたり、その分距離が伸びて光が届かない場合はリピーターを入れて対応しようとか、その辺の設計をこちらで判断・提案して、クライアントの承認をもらって進めていきます。
どうやって低コストかつ早く復旧できるかは、今までやってきた経験がものを言います。私たちの業務は解答事例のような答えがないため、情報を集めたり過去のトラブルを調べたりして、自分で答えを見つけなくてはなりません。そこが一番難しいところですね。
やりがい
地下鉄で携帯電話が使え、どんな離島でも人が住んで居ればインターネットに触れる事ができる。その通信の伝送路を設計したのが自分達だと思うとやって良かったと思います。
我々は目には見えないものを作っているんですけど、仕事としては確実に残っているのでそこはやりがいありますね。
今から5〜6年前、所属しているキャリアがつながりにくいという問題があって世間からも色々言われていたんですけど、そこを改善するために、当時他社の帯域帯が2.4GBの速さで繋いでいたものを私たちは10GBという4倍の速さでつなぐことに成功したんです。
アンテナも倍以上に増やして「つながるし、速い」と好評で「ギネスブック級」というお褒めの言葉をいただきました(笑)。
心がけていること
「記憶で仕事をしない、必ずノートを使う」これはもう絶対ですね。
いつも傍らにノートを持っています。
失敗もノートに刻み込んでいます。
WPCの強み
気遣いが出来て、丁寧な人が多いと思います。あと時間に正確で遅刻は厳禁なところです。 また、スキルうんぬん以前にWPCは人柄がとても良いと思います。
「落ちているゴミはまたぐな」じゃないですけど、そんな優しさとか品の良さがあるので 難しい現場に入ってもそれぞれの人柄でフォローしてもらえるようなところがあります。
そして、小さいの最大の武器でもある「小回りが効く」というところですね。
少数精鋭でチームを組んで、多少時間はかかっても結果を残す。そんな感じの会社です。 磨けば光る人財も多くいます。
技術者として、今後の抱負
「通信は執念だ」と言う言葉があります。
今後さらなる高速化小型化が進む通信機器の進歩に遅れないように自分も執念を燃やして進歩し続けようと思います。